「テキストマイニングしてみよっか」が自然に出てくるようになった。生成AIによる文書データの自動分類で定性データ分析業務の大幅な効率化を実現

株式会社乃村工藝社は、「空間創造によって人々に『歓びと感動』を届ける」をミッションとしており、商業施設、展示会、ホテル、オフィスなど、様々な空間に関する企画・設計・施工を手がけ、お客様の課題に対して包括的なソリューションを提供。単なる空間づくりにとどまらず、コンセプト作成から施設運営まで幅広いサービスを展開している。

「AIテキストマイニングツール」は、人が目視で読み通すのが難しい大量の文書データも自動で解析可能なサービス。また、自由記述式アンケートを生成AIにより自動分類する「自動アフターコーディングAI機能」も利用できる。乃村工藝社様には、主に顧客満足度調査のアンケート結果の分析に活用していただいている。

今回は、株式会社乃村工藝社の壺坂廣志氏と佐川桃子氏に「AIテキストマイニングツール」を導入する前の課題や導入後の成果についてお話を伺った。

株式会社乃村工藝社:鉄道事業本部 鉄道営業部 営業管理所 平石 慶太郎 氏、経営統括本部 IT管理部 グループIT担当 粟 圭史郎 氏
株式会社乃村工藝社 経営戦略室
壺坂 廣志氏
佐川 桃子氏

デジタル化や生成AIの登場…高度化する社会の変化に合わせて業務のアップデートを模索

―株式会社乃村工藝社の事業内容について教えてください。

壺坂氏:弊社は「空間創造によって人々に『歓びと感動』を届ける」ことをミッションとして、世の中にある様々な空間、施設、イベントに関わっています。特徴の1つに、設計施工だけでなく、コンセプト作成や、お客様が困っていることに対する企画・コンサルティング、施設の運営なども行っている点が挙げられます。空間創造だけでなく、その周辺も含めたプロセス全体で顧客の課題に寄り添っています。分野を限定せず、商業施設、展示会、ホテル、オフィスなど、様々な空間に対応しています。

「乃村工藝社グループの働き方の未来をつくる」 グループ会社拠点集約プロジェクト
「乃村工藝社グループの働き方の未来をつくる」 グループ会社拠点集約プロジェクト | 株式会社乃村工藝社 / NOMURA Co.,Ltd. (nomurakougei.co.jp)

―現在所属している部署と業務について教えてください。

壺坂氏:私は経営戦略室に所属しており、室長を務めています。その中での私の役割は、経営に関する戦略立案や施策の検討を役員とともに行ったり、突発的な全社課題に対応したりすることです。

佐川氏:私も壺坂と同じ経営戦略室に所属しています。その中でも営業推進本部という最も大きな部署の担当をしており、具体的には戦略の立案・実行の部分で執行役員のフォローなどを行っています。

―AIテキストマイニングツール導入前に抱えていた課題について教えてください。

壺坂氏:社会の大きな変化の中で、デジタルやITを使っていくことが欠かせない時代になってきていることを日々感じていました。特に生成系AIによって画像が作れるようになったり、ビッグデータを扱うようになったりと、変化のスピードが速くなっています。そのような状況の中で、弊社でも大量の情報をどのように活用しながら業務を高度化していくのかという課題がありました。

弊社は年間1万件以上のプロジェクトを手がけています。お客様一人ひとりの声やニーズに応えることが大前提ですが、それだけ多くの仕事を頂いているからこそ、全体を俯瞰的に捉えたときに何か新たな価値を明らかにできる可能性があると考えていました。

たとえば、顧客満足度調査のアンケートを分析する際に、これまでは自力で一つひとつのアンケート結果を手作業で分析していましたが、分析方法の再考の必要性や読み手のバイアスに課題があると感じていました。そこでデータ分析をより効果的に、効率的に、恣意性を取り除きながら新たな価値につなげる方法を模索していました。

ユーザーローカル社のAIテキストマイニングツールを導入した理由は、操作性の良さとセキュリティ面での安心感

―AIテキストマイニングツール導入のきっかけについて教えてください。

佐川氏:実は、部署内にユーザーローカルさんが提供している無料版のツールを利用した経験がある社員が複数人いました。私もそのうちの一人で、テキストマイニングツールの導入を検討し始めた時に、ユーザーローカルさんのサービスが最初に頭に思い浮かんだことがきっかけです。ユーザーローカルさんの提供するサービスはビッグデータやAIを活用したデータの分析に強みがあることを認識していましたし、テキストマイニングツールはアウトプットやインターフェースがシンプルで誰でも直感的に使いやすいと感じていました。

また、担当者の方へお話を伺ったときに、感情分析やAIによるアフターコーディング機能などのプラスアルファの機能をご紹介いただき、使い方の幅広さにも興味を持ちました。重要なデータを扱うので、セキュリティ面での信頼感も決め手になりました。

―他社のサービスとの比較などはしましたか?

佐川氏:他社のサービスとの比較はあまりしませんでした。無料版のツールを利用したことがあったので使い方はある程度把握できていましたし、心配していたセキュリティ面の不安も担当者の方に直接お話を伺った段階で早々に解決できました。スピーディでスムーズな対応もありがたく、金額的にも導入しやすかったので、まずはトライアル的に導入してみようということになりました。

定性データを定量化する重要性が浸透し、データへの向き合い方が大きく変化した

―AIテキストマイニングツールを導入して、どのように感じられましたか?

佐川氏:まず、率直に定性データ分析のスピードが格段に速くなったと感じました。大量の定性データの傾向を知りたいときに、AIテキストマイニングツールで頻出単語などを把握できるだけでなく、AIアフターコーディングで文書全体のざっくりしたテーマの把握もできます。AIアフターコーディング機能では分類ラベルの提案を受けられる点を重宝していて、出てきたラベルをそのまま使うということは少ないのですが、それを参考に目的に合わせてアレンジして活用しています。今までだったら我々が一つひとつのデータを見て、手作業で分類項目を検討していたと思いますが、その時間と手間が大幅に削減されました。

また、分析や分類の結果を示すだけでなく、どのような文章をどの分類に当てはめたかというプロセスが確認できる点も非常に重要だと感じています。AIの力を活用する部分と我々人間がやるべき部分のバランスをうまくとれる点もAIテキストマイニングツールの良い点だと思います。

―AIテキストマイニングツールによって、既存の業務が効率化したことと、今までできなかったことができるようになったこと、どちらの成果が大きいと感じますか?

佐川氏:どちらもあると思っています。データ分析の工数が削減されたことはもちろんですが、データと向き合うことへの心理的なハードルが大幅に低くなったことで、業務の中で大量の文章データが出てきたときに「まずはテキストマイニングにかけてみようか」という言葉が自然に出てくるようになりました。これは大きな意識変革の一つだと感じています。

そして、AIテキストマイニングツールを導入したことをきっかけに、定性データを定量化して捉えることの重要性が社内でも認知されるようになったと思います。業務効率化やDXを進めるなかで、慣習や文化の変革は最も難しい部分ですが、これまで感覚で捉えていたものを、定量で把握できることによる説得力は想像以上に強力でした。アウトプットを見せて信頼してもらうことを繰り返すことで、少しずつ社内に浸透してきていると感じています。

―AIテキストマイニングツールを導入して、何か気づきを得られた部分はありますか?

佐川氏:顧客満足度調査の分析において、人間の手で分析していたら出てこなかっただろうという結果や示唆が得られたことは大きな驚きでした。データを分析する人間に現場経験があると、悪いことではないのですがどうしても肌感覚や意図せぬバイアスが入ってしまいます。しかし、AIテキストマイニングツールを使うことで、我々が当たり前だと思っていたところに新しい視点からの気づきを得ることができました。

壺坂氏:同じアンケート結果を見ても、その人のキャリアや考え方によって、そのデータの解釈が微妙に変わってきます。AIテキストマイニングツールのデータには情報にばらつきがなく、同じ前提のもとで話が進められるのでディスカッションの質が変わりました。それは我々にとっても大きな気づきでした。

たとえば、当事者の我々にとっては当たり前でほとんど無意識だったことが、アンケートの分析結果のファクトを見て再認識できたこともあります。また、プロジェクトの分野の違いや規模の大小を問わず、共通して浮かび上がる課題があることをあらためて認識できたということもあります。

新しい技術やAIの可能性を模索し、積極的に業務に活用していく姿勢を持ち続けたい

―今後の展望について教えてください。

壺坂氏:新型コロナウイルスの流行から数年が経ち、現在は社会や企業の動きが徐々に戻ってきています。コロナ禍以前と同じような依頼も回復してきている一方で、オンラインの展示会が生まれるなど、お客様が価値を届ける方法も変化しています。そのような状況においては我々自身も変わって行く必要があると感じていますし、お客様の期待を超えて価値を提供し続けていくことが求められます。

弊社では既存事業を強化しつつ、新しい領域の可能性を探っているところです。新しい技術やAIはその一要素だと考えていますので、これからも積極的に検討し、価値創造に役立てていければと思います。

―これからAIテキストマイニングツールを使ってみたいと考えている企業に向けて、メッセージをお願いします。

壺坂氏:AIテキストマイニングツールは、情報活用の手法に幅を持たせてくれる点で、有効だと思います。職種を問わず、どのような場面でも活用できる可能性があります。我々もまだ十分に活用できているわけではありませんが、業務の質を変えられる可能性の一つとして、検討いただければと思います。

佐川氏:情報は収集できているけど使えていないという悩みを持つ会社は、ぜひAIテキストマイニングツールを使ってみることをオススメします。せっかくアンケートを取っているのに、次に活かせていなかったり、一回限りで消費されてしまっていたりするようなケースも多いと思います。AIテキストマイニングツールを使ってみたら、今まで埋もれてしまっていたデータが宝の山だったという気づきが得られる可能性もあります。データの扱い方に悩んでいるのであれば、ぜひ一度使ってみてください。

株式会社乃村工藝社さまのプロジェクト紹介ページはこちら
実績一覧 | 株式会社乃村工藝社 / NOMURA Co.,Ltd.

資料ダウンロード

詳細な資料をご希望の方はこちらのフォームからご連絡ください。

このサイトはGoogle reCAPTCHAによって保護されています。 プライバシーポリシー 利用規約